介護の現場で求められるのは、介護に関する知識や経験はもちろんのこと、人とのコミュニケーション能力に長けていることです。人を相手にする接客業の一面も持ち合わせているため、利用者と上手くコミュニケーションできることが大切になります。
介護職員初任者研修は9科目130時間の受講であるのに対し、実務者研修は20科目450時間の受講となっており、実務研修の方が受講科目が11科目も多く、受講時間は320時間も上回ります。
介護職員初任者研修は研修後に修了テストに合格すると資格を得られますが、介護福祉士の受験資格は得られません。実務者研修には修了試験などはありませんが、修了すると介護福祉士の受験資格を得ることができます。
介護の利用者は行動もゆっくりしていて、全てにおいて時間がかかるためイライラしてしまうこともあります。そのため、気の長い人の方が向いているでしょう。また、仕事を引きずらず、プライベートと仕事モードをしっかり切り替えられる人にも適しています。
介護職初任者研修の講座は11科目受講しますが、その中で最も多く時間が割かれているのがこころとからだのしくみと生活支援技術です。介護の現場で必要とされる技術を学ぶ講座で、入浴介助や着脱介助など、ロールプレイングを行い実務で必要な技術を習得していきます。
介護職初任者研修の講座では、老化や認知症、障害に関する基本的な知識をを深める内容も組み込まれています。老化や認知症、障害によって心理面や日常生活はどのように変化が現れるのか、利用者はもちろん、その家族にどのようなケアが必要であるのかなどを学びます。
介護職初任者研修は数ある介護資格の中でも入門的な意味合いのある資格であるため、介護の職務を理解し、基本的な知識を学ぶ内容となっています。事故や感染のリスクマネージメント、福祉サービスや医療機関との連携など、実践で必要になる知識についても学びます。
介護職初任者研修の資格を取得すると、無資格と比較すると給料が上がることが多くなります。全ての施設ではありませんが、資格手当として手当がつけられることもあるため、無資格よりも優遇されます。また、給料の面だけでなく資格があるのとないのとでは働ける場所の選択肢や仕事内容にも違いが出るため、介護職を目指すなら所得しておいて損はないでしょう。